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2012/12/09

夏の家@東京国立近代美術館 

まだ見れてない展示

夏の家
MOMAT Pavilion designed and built by Studio Mumbai
8月26日(日)―2013年1月14日(月・祝)

会場

東京国立近代美術館 前庭

会期

8月26日(日)- 2013年1月14日(月・祝)

*9月1日(土)完成予定。8月26日(日) - 31日(金)は、職人が施工している様子をご覧いただけます。
*リニューアル工事に伴い、敷地内に車両搬入等を行う場合があります。一時的にご迷惑をおかけする可能性がありますが、ご理解・ご協力をお願いいたします。

*入場無料(申込不要)

開館時間

8月26日(日) - 8月31日(月・祝) 10:00 - 22:00

9月11日(火) - 10月13日(土) 10:00 - 17:00

10月16日(火) - 2013年1月14日(月・祝) 10:00 - 17:00(金曜日は20:00まで)

*上記以外にもイベントで夜間開館を実施する予定です

休館日

8月26日(日)- 9月8日(土):無休

9月11日(火)- 10月13日(土):日曜日、月曜日

10月16日(火)- 2013年1月14日(月・祝):月曜日(12月24日、2013年1月14日は開館)、年末年始(12月28日(金) - 2013年1月1日(火・祝))

主催

東京国立近代美術館

特設ウェブサイト

インドのスタジオ・ムンバイで、着々とプロジェクトが進む様子をブログで紹介しています
「夏の家」(仮)ブログ

世界で注目される建築事務所スタジオ・ムンバイによる日本初の建築プロジェクト

 東京国立近代美術館は2012 年に開館60 周年を迎えました。この機会に、美術館(本館)の所蔵品ギャラリー(2-4F)を大幅にリニューアルするため、7月30 日-10 月15 日の間、美術館は休館いたします。本企画「夏の家」は、休館中も多くの方々に来ていただくために、美術館の前庭に東屋を設置し、憩いの場として開放するものです。設計・施工を担当するのは、話題の建築事務所スタジオ・ムンバイ(インド)。世界で注目を集める彼らの、日本初となる建築プロジェクトです。彼らの得意とする、オーガニックな素材をつかった心地よい空間で、散歩の合間に休憩したり、夕涼みをしたり、多くの方々に気軽にお過ごしいただけます。また、多くの大工職人を抱え、自ら建設まで行うスタジオ・ムンバイの特徴を多くの方に知っていただけるよう、今回はインドから大工を招聘し、施工の様子を公開します。

「夏の家」パビリオン・スウィング
Photo: Masumi Kawamura
「夏の家」パビリオン・スウィング
Photo: Masumi Kawamura
「夏の家」パビリオン・スウィング内観
Photo: Masumi Kawamura
「夏の家」パビリオン・スウィング内観
Photo: Masumi Kawamura
スタジオ・ムンバイの風景
スタジオ・ムンバイの風景
What is "barakku" ? ―スタジオ・ムンバイによる「バラック」

 東京国立近代美術館が開館した1952 年は戦後復興の途中であり、東京にはまだまだバラックが多く残っていました。それらは、何もかもを失い、家をつくる必要に迫られた人々が、建設の知識がないまま自分の手で工夫を重ねてつくりあげたすまいの原型であるといえます。そしてバラックには、人々が自分の過ごす場所をその都度工夫していく、未完の建物ならではの魅力があります。新築/改修、職人/素人に関わらず建物を建て、日々更新していくという建築のあり方は、スタジオ・ムンバイが建築に取り組む方法と重なります。
 本来バラック(barrack)は兵舎という意味ですが、日本人がイメージするバラックは英語のshelter やhut(小屋)も含んでいます。今和次郎は、『震災バラックの回顧』(1927 年)において、この日本語の「バラック」が指すものを丁寧に調査し、示しました。そして、関東大震災後に地面から湧き出るように次々と建てられた「バラック」の数々と、田舎の農家や開墾地の家々を、同質の視点で見つめ、それら原始的な建て方の小屋に、人がすまいを自ら工作することの価値を見出したのです。この視点は、震災を経た2012 年の日本において重要な問題でもあります。
 かねてよりインドの田舎の集落や移動住居を調査してきたスタジオ・ムンバイは、今のバラック調査に大きく共感しました。そこで、本プロジェクトでは、小さな建築を建てることを通して、日本語の「バラック」が持つ可能性を追求します。また、今和次郎の他、ジョン・ラスキンやバーナード・ルドルフスキー『建築家なしの建築』などにも共通する民俗的な建築の魅力を、スタジオ・ムンバイがどう思考し、実践するかが本プロジェクトのみどころのひとつです。

スタジオ・ムンバイがリサーチしたムンバイ郊外のバラック
スタジオ・ムンバイがリサーチしたムンバイ郊外のバラック
Process : "making" and "doing" ―考えること、つくること、使うこと

 スタジオ・ムンバイが設計をするときの大きな特徴は「つくりながら考える」ことです。スタジオ・ムンバイでは、大工職人が、先人から引き継いできた技術をもとにまず手を動かします。そして、つくられたモノを軸に、デザイナーと大工が一緒になってデザイン、また手を動かします。この絶え間ない往復によって、徐々に設計が進んでいくのです。「考えること」と「つくること」を同時に進めていくこの方法は、設計や施工をすることだけに対応するものではありません。終わることのない試行は、建物が竣工したのちも、その空間を使う人によって続けられるのです。
 今回は、日本で施工するためにインドから大工がやってきます。また、施工風景は一般に公開されます。大工が手作業で建てる様子は、建築に馴染みがない人でも面白く見ることができるはずです。それは料理をつくったり、針仕事をしたり、家のどこかを直したり、私たちの普段の生活に身近な出来事と同じことだからです。デザインをする人と使う人が分かれてしまい、建築をつくるものだと考える人は少なくなってしまった現在、彼らの施工の様子を見ることは、「建築をつくることは日々の生活の延長線上にある」と多くの人が考えるきっかけになることでしょう。

スタジオ・ムンバイの職人たち
スタジオ・ムンバイの職人たち
前庭での「夏の家」施工風景
Photo: Masumi Kawamura
前庭での「夏の家」施工風景
Photo: Masumi Kawamura
竹でBird Treeをつくる大工
Photo: Masumi Kawamura
竹でBird Treeをつくる大工
Photo: Masumi Kawamura
プロフィール

スタジオ・ムンバイ
 1995 年、ビジョイ・ジェインがムンバイに設立した、大工職人と設計者による、設計から施工まで一括して手掛ける建築事務所。当初15 名程度だったスタッフは、現在120 名を超える。土地の材料や伝統的な技術を重んじ、手作業による施工をベースにしたオーガニックな建築作品を数多くつくる。職人や芸術家とともに独自の建材をつくり、スケッチや大きなモックアップでの検討を何度も繰り返すプロセスそのものがデザインになることが特徴。建築作品の殆どはインドに建設されているが、ヴェネチア・ビエンナーレ建築展(2010 年)への出品をはじめ、建築雑誌『El Croquis』で特集されるなど、世界で注目を集める。

New! 「夏の家」竣工写真

「夏の家」竣工写真をアップしました!
いくつかの写真をご紹介します。 All photos: Masumi Kawamura

パビリオン・ロング 
パビリオン・ロング 
パビリオン・タワー
パビリオン・タワー
パビリオン・スウィング
パビリオン・スウィング
パビリオン・タワー内観
パビリオン・タワー内観
パビリオン・スウィング内観
パビリオン・スウィング内観
New! 前庭での施工中の様子

8月22日~31日の間におこなわれた「夏の家」の施工の様子をアップしました!
All photos: Masumi Kawamura

8/22 施工初日、骨組の組立て
8/22 施工初日、骨組の組立て
スタジオ・ムンバイから来日した3人の大工
スタジオ・ムンバイから来日した3人の大工
施工4日目
施工4日目
ほぞ穴を彫る大工
ほぞ穴を彫る大工
施工5日目
施工5日目
現場での調整
現場での調整
施工7日目
施工7日目
Pavilion Tower内壁は日本の左官職人さんによる土壁
Pavilion Tower内壁は日本の左官職人さんによる土壁

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